玩具商戦の目玉はボウリングゲーム・1971
売れるボウリング・セット
ボウリング・ブームにあやかって、県内でおもちゃのボウリング・セットが不況知らずの売り行きを示している。家族ぐるみで手軽に楽しめる利点が、うけているポイントだが、県内で相次ぐボウリング戦のテレビ放映なども刺激剤になっているようだ。
早くも、おもちゃ売場の“切り札商品”にのし上がったこのセット、全国各地の大手デパート間で奪い合いの状態。というのは、家族連れの買い物客をねらうデパートにとって、人気のよしあしが、ほかの商品の売上げに連鎖的に影響するからだ。
おもちゃ会社が室内で遊べるこのボウリング・セットを生産し始めたのは今年初め。そして、クリスマス・プレゼント、お年玉用品の品揃えが始まる夏ごろには、各社のセットが勢ぞろいした。大手各社の調べでは、七月から毎月二、三割の売上げ増をたどり、同月から十二月までの半年間にざっと五十億円の売上げになる……と、“カワ算用”している。
最近では、各社の販売、量産体制が軌道に乗ったことから、当初割高であったセットの値段は、千円クラス(小)から二、三千円クラス(大)と安定、買いやすいということも、売れ行き増加の一因になっている。
またABSテレビでは「ストライク・ボウル」「レディス・チャレンジ・ボウル」、AKTでは「パンチアウト・ボウル」「ビッグ・チャレンジ・ボウル」といったいま人気のプロ女子ボウラーなどが登場するレギュラー・テレビ番組が目白押し。いやがうえにも茶の間はボウリング・ラッシュになるわけだ。
秋田市のあるデパートでは、現在、人気の集中しているE社の「パーフェクト・ボウリング」を含む四社の製品の確保に力を入れ、千二百セットを仕入れた。今月の歳末商戦でこの商品だけで二、三百万円程度の売上げを見込んでいる。
ここの売上げ主任は「今年四、五月の土、日曜日には二百四十セットも売れました。ジワジワと売行きは延びていたが、ここにきて爆発した感じ。歳末用に予定数をやっと確保したが、人気セットは売り切れも考えられる」と話している。
【写真キャプション】人気上昇中のおもちゃ「ボウリング・セット」=秋田市のデパートで
昭和46年(1971)12月11日『秋田魁新報』
ボウリングブームがピークを迎え、ボウリングセンターが雨後の筍のように乱立した70年代のはじめ、おもちゃ業界もブームに乗ってボウリングゲームを販売。
なかでも完成度が高く、他社を圧倒する人気をあつめたのが、エポック社の「パーフェクトボウリング」シリーズ。
「パーフェクトボウリング」(昭和46(1971)年発売)レーン長約80cm、2,650円。「パーフェクトボウリング ジュニア」レーン長約60cm、1,200円。ちなみに、ラーメン一杯150円ほどの時代である。
シリーズのパッケージを飾ったのは、プロボウラー界のスーパースター中山律子。
2013.08 秋田市川反二丁目「川端角のレトロ博物館」にて
エポック社の「パーフェクトボウリング ジュニア-S型」(昭和47(1972)年発売)レーン長約60cm。その右手「巨人の星・野球盤」の下に、「ジュニア-S型」と同サイズの復刻版「パーフェクトボウリングPRO」(平成8(1996)年発売)。
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