東宝チャンピオンまつり・1971「秋田東宝」正月番組

昭和45年(1970)12月 新聞広告
かつては映画街であった秋田市有楽町通り「秋田東宝劇場」(のちのプレイタウンビル)の、昭和46年(1971)正月番組は「東宝チャンピオンまつり」四本立て。

春・夏・冬休みに合わせて公開され人気をあつめた「東映まんがまつり」に対抗して生まれたのが「東宝チャンピオンまつり」(1969〜1978)。「ゴジラ」シリーズに代表される特撮映画をメインに、テレビアニメなどが同時上映された。
昭和39年公開のオリジナルを短縮編集したリバイバル作品『モスラ対ゴジラ』。
モスラ対ゴジラ (1964) オリジナル版
怪獣のなかで「モスラ」がいちばん好きだった。初期「モスラ」シリーズで小美人を演じたザ・ピーナツがエキゾチックなメロディーにのせて唄う劇中歌にシビれた。その話はいずれまた。
もう一本の怪獣映画『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』は「ゴジラ」を生んだ特撮の神様・円谷英二亡きあと初の東宝特撮作品。イカの怪獣「ゲゾラ」蟹の怪獣「ガニメ」亀の怪獣「カメーバ」が南海で対決するB級映画。
アニメ作品は『アタックNo.1 涙の世界選手権』(製作・東京ムービー)と『昆虫物語 みなしごハッチ』(製作・タツノコプロ)。
『アタックNo.1』フジテレビ(AKT秋田テレビ)日曜日19時〜19時30分、1969年12月〜1971年11月。
『昆虫物語 みなしごハッチ』フジテレビ(AKT秋田テレビ)火曜日19時00分〜19時30分、1970年4月〜1971年12月。「ハッチ」はフジテレビの「8チャンネル」から命名。

昭和46年(1971)新春第二弾は『日本一のワルノリ男』と『若大将対青大将』。
『日本一のワルノリ男』はクレージーキャッツの植木等が主演して1960年代に人気をあつめた「日本一シリーズ」の晩期作品。すでにクレージーキャッツの人気は低下していたため、同じナベプロの後輩グループ、ザ・ドリフターズの若手・加藤茶を準主役に起用している。
加山雄三主演「若大将シリーズ」(1961〜1971 全17話)の最終話『若大将対青大将』。三十路に入っても大学生役、その後は社会人を演じていた加山も、もう「若大将」とはいえず、新若大将としてザ・ランチャーズ(加山が結成)のギタリスト・大矢茂が起用された。

映画はすでに「娯楽の王様」の座をテレビに奪われ、斜陽の下り坂をたどっていたが、県内にはまだ、東宝系映画を上映する映画館だけでも、これだけの数が残っていた。
大曲(現・大仙市)の「月岡シネマ」は平成18年(2006)10月閉館。このなかで今も残っているのは、小坂の大正レトロ建築「花園館」のみ。
関連リンク
N氏の映画館:花園館(秋田県小坂町)
飴色金魚 / 秋田県 / 小坂町 / 花園館
ちなみに昭和46年時点での秋田市内映画館は以下の通り。
有楽町
秋田東宝(邦画)秋田大映(邦画)秋田松竹(邦画)秋田日活(洋画)秋田ピカデリー(洋画)秋田パンテオン(洋画)みゆき座(成人映画・実演)
大町五丁目
秋田東映(邦画)
秋田駅前
テアトル秋田(邦画二番館・中通二丁目)読売ホール(洋画二番館・中通四丁目)
土崎
土崎映画劇場
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