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地球の赤子に遭いに行く・鴻池朋子と40組の作家たち



『東北を開く神話』~鴻池朋子と40組の作家たちが謎の呪文で秋田の古層を発掘する~
於・秋田県立美術館 美術展示ホール
会期・2012年1月18日-29日 各日10:00~17:00まで



秋田市出身の芸術家・鴻池朋子(日本画家・造形作家・デザイナー)をディレクターに迎え、県内作家40組が引き当てたキーワードの組み合わせをもとに作品を創り、展示ホールを地図と見立てて配置・展示する企画展。



創作はまず、それぞれの作家がおみくじを引くように5枚のカードを引き当てることから始まる。

鴻池朋子とゲームデザイナー・大山功一(代表作『ポケモンカードゲームシリーズ』。スーパーファミコン用ソフト『MOTHER2』アートディレクターなど)が制作したカードに記されたフレーズは秋田の「地名」「伝説」「方言」など。

五つのフレーズを組み合わせると、例えば次のような奇妙で意味不明な「呪文」が出現する。
有耶無耶の関の だらしねマタギが 「一晩泊めてもらえねべか」と やがて鳥海山の影に 沈んでしまった
偶然に組成されたこの「呪文」から以下の作品が生まれた。


有耶無耶の関のだらしねマタギが
「一晩泊めてもらえねべか」と
やがて鳥海山の影に沈んでしまった

無形の「呪文」を具現化するプロセスは、作家の想像力と創造力が試される楽しくも苦しい「遊び」。

作品には「呪文」が添えられているが、作家名は記されていない。伝説を語りつぐ「語り部」は居るが、伝説に作者が居ないように。














十和田湖


◆永遠の赤子・地球の胎児・原初の産声現代アートという見世物



ホールの最奥で圧倒的存在感を放つ、鴻池朋子の代表作「アースベイビー」。ミラーボールのように光を反射して回転するインスタレーション。












KONOIKE Tomoko "Inter-Traveller" 前編 sequel


KONOIKE Tomoko "Inter-Traveller" 後編 sequel

2009年、東京オペラシティアートギャラリーで開催された包括的個展「鴻池朋子 展 インタートラベラー 神話と遊ぶ人」のテーマは「地球の中心への旅」。人間の心を地球に見立て、その中心部へ旅をするという設定だった。

来場者は低い入口や幕をくぐり、スロープを昇降したりと、能動的に動きながら地球の中心へと旅をつづけ、行きついた最深部で「アースベイビー」に出逢う。

そこへ到るまでの行程は、あたかも「胎内巡り」。

「胎内巡り」または「胎内くぐり」とは、洞窟や洞穴を神仏、とくに女神の体内・胎内に見立て、そこを潜り抜ける行為により「死と再生」=「生まれ変わり」を疑似体験し、枯渇した生命力をリフレッシュせんとする、修験道を起源とする自然回帰的修業の一種。

地球の女神「地母神」の体内・胎内にやどる「アースベイビー」は未生の胎児であり、しがらむように地を這う「縄」は母体と胎児を繋ぐ「臍の緒」のようだ。

鏡の断片におおわれて外光を反射する「アースベイビー」は、その前に立つ鑑賞者を解体して映しだす。

神社の御神体や、その拝殿にまつられている「鏡・カガミ」は、太陽の女神「天照大神・アマデラスオホミカミ」を象徴しているのだが、「鏡・カガミ」はそれを拝する者の姿を映す。「鏡・カガミ」の前で礼拝する者は、実は己の身体に宿る神の「御分霊・ワケミタマ」=「神性」を拝んでいるのだ。

鑑賞者は「アースベイビー」という「鏡・カガミ」の集合体を前にして、己の原点・原初の姿に出逢い、回帰する。

その赤子の赤い口から、今しも原初の母音「あぁぁぁぁぁぁァァァァァ・・・・・・」の音霊(オトタマ)が、音のない産声が聞こえるようだ。

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つまらない戯言をもてあそぶのはこの辺にして・・・

そもそも現代アートなんてそんなに高尚なものではない。

それは、いかがわしくも怪しい「見世物小屋」のようなもの、アートディレクターは放浪の興行師。

観客はその仕掛けに驚き、おののき、笑い、面白がればいい。理屈なんかいらない。


鴻池朋子 インタビュー Tomoko Kounoike Interview



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関連リンク

秋田で美術家らが「東北を開く神話」展 秋田県立美術館 - 秋田経済新聞

鴻池朋子展 インタートラベラー 神話と遊ぶ人|東京オペラシティアートギャラリー

MIZUMA ART GALLERY : 鴻池朋子 / KONOIKE Tomoko

ART遊覧: vol.38 鴻池 朋子(Tomoko Konoike)

インタビュー|OCNアートartgene.(アートジェーン)

INSIDE / OUTSIDE【005】Interview with 鴻池朋子 | fairground

鴻池 朋子さん スペシャルインタビュー | ウェブマガジン この惑星(このほし)
全6ページ

鴻池朋子/惑星はしばらく雪に覆われ、春を待つ。


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