二〇世紀ひみつ基地

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横町のモダン理髪店跡・レトロ看板建築


2005.11

商店と飲食店が並び、往時は買い物客でにぎわった商店街、秋田市横町通り(五丁目小路)に建つ端正な看板建築、旧「石田理髪店」。一階部分は店舗用に大幅に改装され旧態を失ってしまった。

昭和四年十月の『秋田魁新報』に「横町の石田理髪店新築」の記事あり。大理石の洗髪台や舶来の鏡を設置した、内外装を凝らしたモダンな床屋であった。

明治三十年代に間近の本町五丁目で開業したようで、明治三十八年刊行の『秋田市営業家明細案内』の本町五丁目(現・大町五丁目)の項に「衛生理髪所 石田床」の名がみえる。


2005.11

関東大震災後、昭和初期に流行した店舗兼住宅・二階建ての看板建築は、突起のない平坦な造りのファサード(建物正面)に左右対称の装飾を施しているのが特徴。

古代ギリシア・ローマ建築を起源とするペディメント(三角形の装飾)をあしらった、ルネサンス様式の窓。屋根板の下と両角の柱にも、左官職人が腕をふるった装飾ががある。


2006.09

ガラス部分が庇(ひさし)のように上方に開くことで、雨の吹き込みを防ぎ、天候にかかわらず通風を確保することができる、縦二連の「滑り出し窓」は、突起のない看板建築に有効な構造。

中央部に店名を記した文字看板があったことを物語る、点々と残る釘跡と文字の形跡。その上に看板を照らしていたランプの残骸。


石川書店・大正十年頃

旧「石田理髪店」と同じ設計者が手がけたものか、大町二丁目の「石川書店」旧店舗に、同じ様式の窓が使われていた。


石川書店・大正十年頃


2008.06

昭和モダン建築と伝統的土蔵建築のコントラストが印象的な屋並も、五丁目小路の道路拡幅(都市計画道路・川尻広面線)のため、いずれ消滅する運命にある。

今(2010)から二十年ほど前、旧理髪店の一階部分を改装、西隣に建つ蔵との隙間で営業していた「木村商店」が入居するが、平成二十一年の暮れに明け渡された。

西隣の蔵を改装した家電販売店「マルシバデンキ」が現役の時代、蔵の外観は看板とアーケードに隠れていた。その後はラーメン屋など数店が入居、現在は蔵のおもむきを活用した、イタリア料理を提供するしゃれた居酒屋となっている。




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旧・マルシバデンキ

| 散歩写真・路上観察 | 21:00 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

はじめまして、こんにちは。
懐かしい写真を発見したので、コメントすることにしました。
今日は8月3日、竿燈まつりの始まりですね。
私が子どもの頃、8月1日から数日間、この横町商店街では夜の歩行者天国、通称「横町の夜店」が行われる季節でした。
各商店の販売、お祭りらしい出店、イベントなど、大人から子どもまで楽しめる内容だった、と記憶しています。
秋田のこと、これからも沢山綴ってくださいね。

| emi | 2011/08/03 09:54 | URL |















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