二〇世紀ひみつ基地

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ダッコちゃんブーム

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昭和三十年代後半のほとんどの家庭には「ダッコちゃん」が居て、腕に抱きつかせて、一緒にどこへでも連れて行った。

昭和三十五年(1960)七月、宝ビニール工業所(現・タカラ)が、空気でふくらませるビニール製人形を製作。「木のぼりウインキー」と名付け、東京浅草のツクダ屋玩具から発売、価格百八十円。この人形を腕にからませて闊歩する若い女性を報道したマスコミが「ダッコちゃん」と命名。「ダッコちゃん」を買い求める客で開店前から行列ができ、混雑するデパートでは、整理券を発行するほどの人気にダフ屋も登場、製造が間に合わず多くの偽物も出回った。この年、六ヶ月だけで二百四十万個が販売され、のちの「タカラ」の基盤をつくった。

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本物は見る角度によって目玉がウインクするが、偽物はウインクできない。これはレンチキュラー印刷というらしいが、簡単には真似のできない技術だったようだ。その後、偽物用に貼る「ウィンクをする眼」のシールを売る業者まで現れる。正式名が「木のぼりウインキー」とあるように、このウインクする目玉と、腕に抱きついて一緒にお出かけできることが、この商品の目玉であったのだろう。

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左のが偽物くさい

昭和五十年、発売元のタカラが創業二十周年を迎えた記念として、ダッコちゃんを復活させたが、その後、「ちび黒サンボ」の黒人差別論争に巻き込まれ、製造販売を中止(のちに色違いや、頭のとがった進化形で復活)、タカラの基盤をつくりあげた「ダッコちゃん」の登録商標も、平成二年(1990)四月に使用停止している。

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タカラは「ダッコちゃんは黒人ではない。夏に日焼けして真っ黒になった日本人の少年をモチーフに商品化した。黒人差別とは全く関係がない」としていたが、この説明は無理がある。当時の社長も、黒人シンガーや、マラソンのアベベなどのブラックパワーの活躍もヒントになったようなことを語っていたはず。正直に「黒人をモデルにしたが、差別意識など全くなかった」と堂々と言えばいいものを、保身的でヘタな言い逃れはやめてほしいものだ。

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| 昭和ノスタルヂア・秋田 | 23:00 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

お晩です(^^)
イミテーションと言えない年齢の頃でした。
パジャマをチャジャマって言ってましたね。
今風に言うとジエンダ-問題とかいうのでしょうか。
偏見と差別を持ち出す事より一緒に居れるように認めあえればと思うのですけれどね。
ちび黒サンボの物語は大好きなお話でした。
真似て冒険に出掛けたり、幼稚園の頃の私のヒーローの一人でしたね。

| 微笑 | 2005/04/17 00:56 | URL |

ちび黒サンボ

「ちびくろサンボ」が市民団体の抗議で絶版になって、図書館からも消え、
さらに廃棄処分・焚書まで行われるヒステリックな様は、まるで魔女裁判でした。
あのときカルピスの商標や、色鉛筆の「肌色」という表現までも、
言葉狩りされ消えてしまいましたね。

| たふらんけ。 | 2005/04/17 19:06 | URL | ≫ EDIT

差別問題は深刻ですが、たんに差別をなくす運動をすればよいのであって、差別用語をなくす運動をしたり表現を禁止したりするのはおかしいと思いますね。「かたわ」「めくら」という言葉をなくしたことにどれだけの意味があるのでしょう?
それだったら、わたしは「貧乏」や「醜男」を禁止してほしいです。いつもこの言葉には傷つけられていますから(冗談です)。

| シン | 2005/04/18 11:24 | URL |















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