えごの花踏みしめて行く野辺の道

エゴノキ エゴノキ科エゴノキ属
その実を口にするとエグイことから、エゴノキと名づけられた、甘い芳香を放ち、地に顔を向けて咲く白く清楚な花。
エゴノキの実がエグイのは、発泡作用があり石鹸の原料でもあるサポニンが含まれているため。まだ青い卵形の小さな実をつぶして、石鹸代わりにしたことから「シャボンの木」とも呼ばれた。
また、サポニンには魚毒性があることから、エゴノキの実や根を水中でつぶし、川魚を麻痺させて捕獲する、毒流し漁に用い、弾力性が強い枝を火であぶって曲げ、カンジキをつくったという。

千秋公園・秋田八幡神社にて


落花もまたおもむきがある。こぼれ落ち、白々といちめんに敷つめられて、なお香り立つ花の、枝に咲くときよりも印象的な、その情景を詠んだ俳句も少なくはない。
えごの花ながれ溜ればにほひけり 中村草田男
えごの花歓声のごと坂に散る 桜井博道
えごの花散り敷く水に漕ぎ入りぬ 大橋越央子
えご散るや咲くやしづかに山の音 渡辺桂子
えご散るや田水はつねに新らしき 松村蒼石
えご散れり森の出口の明るさは 原柯城



えごの花が落ちれば、もうすぐ梅雨だ。
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