長沼に船を浮かべて蛍狩り

アルヴェから太平山を望む 08.12
秋田駅周辺の旧地名を長沼という。長沼は「長野の沼」という意味。
いにしえの秋田駅前から駅東地区は、長沼(黒沼ともいう)、手潟(手形の地名起源とされる)、赤沼、鍋沼など、広大な湖沼、潟と葦原が広がる地帯。
雁(かり)・鴻(ひしくい)・鳧(けり)・白鳥・鴨など、渡り鳥がおびただしく飛来し、夏には蛍が乱れ飛び、水面を行き交う舟もあったという。
久保田城が置かれた神明山(千秋公園)の東部に、湿地と湖沼が広がる地形は、東方からの侵入を防ぐ盤石な防御地帯となったが、干拓により幕末の頃には水田へと変容。
明治三十五年、南秋田郡広山田村長沼に秋田駅開業。同三十八年には秋田市に編入。

アルヴェから東を望む 08.12
右手のタワーは NHK のアンテナ棟
戦後になって、高度経済成長期の頃から徐々に宅地化が進み、見渡す限りの田圃のなかに、貸家や秋大生向きのアパートが建ちはじめ、そのうちに田圃と宅地の数が逆転、やがて区画整理されて新興住宅街に。

かつては葦原と湖沼が広がっていた駅東地区に水を注いでみた。往時の再現というよりも、これでは海面上昇により水没した町である。
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