二〇世紀ひみつ基地

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露店にミドリガメがいた昭和40年代

祭りに花を添える露店も、最近は消えモノ(食べ物)が大半を占め面白味に欠けるが、県内有数の露店が並ぶ土崎の祭りとなれば、カブトムシやクワガタなど昆虫をあつかう露店や、「ミドリガメすくい」の露店など、珍しいネタに遭遇する確率も高い。



一回200円で「金魚すくい」と同様の針金付きモナカでミドリガメをすくう、非常に難易度の高いというか、まず取ることのできない、いかにもテキ屋的な遊びである。

それにも関わらず、小さなミドリガメの愛らしさに、挑戦する子どもがあとを絶たない盛況で、テキ屋の兄ちゃんはかなり稼いでいた。

昭和40年代初頭、ミドリガメがブームになり、祭りや花見の露店でも売られようになる。「ミドリガメすくい」より、こちらのほうが良心的ではある。

そのブームに火をつけたのは「森永製菓」。昭和41年(1966)、スキップチョコレートまたはチョコボールの空箱100円分を送ると抽選で「かわいいアマゾンの緑ガメが毎週3000名に当たる」キャンペーンを大々的に実施したところ、全国から応募が殺到、合計15,000匹におよぶミドリガメがプラスチック製の石鹸箱に入れられて全国に発送された。


1966 『週刊マーガレット』より

チョコボールに描かれたキャラクターは、森永が提供していたアニメ「宇宙少年ソラン」に登場する宇宙リス「チャッピー」。
★世界でも珍しい 愛玩用のカメさん。大きさは4センチから5センチ。 コウラは美しい緑色。アマゾンやミシシッピーから海を越えて…到着!
●当選した方にはカメさんを(株)東京水族館から責任を持ってお宅へ直送いたします。
実際にはアマゾンにミドリガメは生息せず、ミドリガメとして流通している幼体が緑色の甲羅を持つカメは、アカミミガメ属のアカミミガメ,クジャクガメなど複数。そのなかでも最も多く流通している、ミシシッピ・アカミミガメの幼体は、ルイジアナ州の大規模養殖場から、今でも年間約100万匹が輸入されているという。

ミドリガメの鮮やかな緑色の甲羅は成長するにつれ褐色に変化、5センチに満たない体長もやがて30センチほどに成長し、幼い頃の面影はなくなる。

小さな水槽に収まりきれないほどの大きさになり、もてあました飼い主が、池沼や川に放したもの、売れ残って業者が捨てたものが野生化して定着、アカミミガメと比べると繁殖力の劣る在来種にとって脅威となり、生態系を破壊しかねない厄介な存在になっているのである。

ミドリガメに罪はないが、「森永製菓」が火を付けたミドリガメブームは、図らずも生態系破壊への端緒となってしまった。

チョコレートのテレビCMに映る、愛らしい姿で子どもたちを魅了したミドリガメ。当時はそれが成長して色も変わり、あんなに大きくなるとは夢にも思わなかった。

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関連リンク

ミシシッピアカミミガメ - ウィキペディア(Wikipedia)



| 昭和ノスタルヂア・秋田 | 10:00 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

本荘の実家に今も

やはり昭和40年代、弟が花見で買ってもらった小さいカメが、デカくなってまだ健在です。
そうかもう茶色だけどミドリガメだったのか・・・。

| 小夏豆 | 2008/09/11 10:04 | URL |















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