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那波呉服店という升屋の看板

川反三丁目のギャラリー・ココラボラトリー(旧中央印刷)の隣、秋葉神社の斜め向かいに、なにやら和風の建物が新築されていて、てっきり新しい飲み屋ができるものと踏んでいたら、最近になって入り口に木製の看板が掲げられた。



その店名は「呉服太物商・那波呉服店」。「太物」とは、綿織物・麻織物など、太い糸の織物の総称で、主に絹織物に対していう。

現在、山王大通り(竿燈大通り)東端の、「升屋」(那波商店呉服衣料品部)が解体工事中で、その近くのビルに貼られた案内によれば、例の看板のある場所が「升屋」の新店舗として今月末のオープンを予定しているとのこと。

建築案内板をみると、旧「升屋」の跡地は、どうやら三階建ての貸ビルになるようだ。

さて、例の看板であるが、まず、鮮やかな緑色の顔料は緑青(ろくしょう)。緑青は孔雀石(くじゃくいし・マラカイト)から採れる緑色の顔料で、銅の表面にできる緑色の錆も同様な成分。



風格を感じさせる書は玉木愛石の揮毫。明治から大正にかけて書道の手本類を多く著し、政府に依頼されて、書道の国定教科書を揮毫したことでも知られる高名な書家である。



左『行書千字文』タイトル・明治十七年出版
右『小学習字範帖』表紙・明治二十一年出版

愛石の没年が昭和三年であることから、呉服店が創業した大正期に制作され、店内で大切に扱われていた看板と推察する。だとしたら、野外で雨風にさらされるのは勿体ない。


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