二〇世紀ひみつ基地

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あゝ十二時のサイレンだ

物心がついてからずっと、正午のサイレンが鳴り響くのを聞いで育った。

その音の発信源は消防署のほかに、茨島や臨海の工場地帯だったのだと思うが、複数のサイレンが少しずれて始まり、かさなり、うねるように共振して、やがて天空に吸いこまれるかのように消えてゆくのだった。



八月はサイレンを耳にすることが多い。六日の広島・九日の長崎の両原爆記念日、ならびに十五日の終戦記念日の黙祷のサイレンの音。それからテレビから流れる甲子園の試合開始のサイレン。

ことに、終戦記念日の十五日の正午に鳴り響く、黙祷のサイレンに瞑目して耳を傾けていると、少年時代の夏休みの日々の情景が脳裏によみがえってくる。

それは戦中派にとって、空襲警報の記憶につながる、いまわしい音かもしれない。けれど、自分たちの世代にとってのサイレン音は、子どもの頃の記憶につながる、今は失われた原風景のひとつなのだ。

消防署が毎日定時にサイレンを鳴らすのには、拡声機器のメンテナンスの意味があったのだという。地方によっては今も継続されている正午のサイレン音が、秋田市内から消えて久しい。

| 昭和ノスタルヂア・秋田 | 22:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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