狂い咲くあだ花の如く・ヤートセ秋田祭

オープニング・旗振り
日曜日は梅雨とは思えぬ晴天に恵まれ、東北六県から過去最多の四十五チーム、計約千五百人が参加。

高知「よさこい祭り」をパクった、札幌「YOSAKOI・ソーラン祭り」系の祭りは、茶髪ヤンキー系集団の自己陶酔の世界という印象が強い。振り回す大きな旗はまるで暴走族の旗だし、当て字を駆使するネーミングもその系統。だからアンチも多い。

地域の活性化とかなんとか理由を付けても、己のフラストレーションのはけ口にすぎない、伝統も地域性も希薄な祭りという印象がぬぐえないのだが、総踊りで我を忘れて楽しそうに跳ね踊る、老若男女の無邪気な笑顔をみていると、そんな否定的な思いも吹き飛び、これもありかなと思ってしまう。

それに全部がヤンキー系なわけではなく、あえてその傾向を避けようとする意図がうかがえるチームや、保育所や小学校単位での参加も増え、そのバリエーションは多彩である。年齢も幼児から八十代のおばあちゃんまでと幅広い。子どもに自分の趣味を押し付けて、髪の毛をカラーリングさせたりするのはやめてほしいが。


土崎・湊囃子をアレンジした土崎南小学校チーム
さんざん指摘されていることではあるが、世紀末に誕生した「YOSAKOI・ソーラン」系の祭は、幕末の閉塞感の中、民衆から沸き上がった「ええじゃないか」の乱舞に代表される、周期的に流行する日本人の「狂い踊り」の血が、同じく閉塞した現代に蘇ったのかのようでもある。さながら、狂い咲くあだ花のように。
それならば、見るのではなく、阿呆になって「おどらにゃ損」なイベントなのだ。
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