ココアシガレットはオトナの香り

駄菓子屋のロングセラー、露店の射的の景品としても定番、大阪オリオン株式会社の「ココアシガレット」。
昭和二十六年から発売、パッケージはタバコのピースをイメージしたデザイン、60年代のピーク時には年間1,800万個を出荷。ここ数年はレトロブームに支えられ、年間500万個の売りあげという。
当初は一箱5円というが、わたしらの時代は10円だった。
そのころの製品は、ココアを白いハッカでくるんだ両切タバコそっくりのもので、おもむろに胸ポケットから青箱を取りだし口にくわえ、タバコを吸う真似をしては、大人の反応を楽しんだりしたものだが、なにか問題があったのか、それとも製造工程の簡略化か、今ではご覧のような、つまらないカタチになってしまった。

ヒットの要因は「タバコそっくり」なカタチで、大人の真似をしたがる子供の心理を掴んだためなのに、これじゃあパッケージに偽りあり、魅力も半減だ。
平成三年ころ、パッケージのデザインをリトルボブドッグという犬のキャラクターに変更するも、苦情が殺到し、平成五年、元に戻している。オリオンでは子供向けに販売していたが、予想外に大人のファンが多いことを確認したという。
箱の裏に印刷されていた「本品は近代人の味覚に適った砂糖菓子とし……」(画像参照のこと)という文章は今はない。「紳士淑女お子様方……」という文面を見ると、初期は大人も販売対象だったことがわかる。かつて、森永キャラメルなども、大人もターゲットに「滋養豊富・煙草代用」のコピーで宣伝していたのだから意外ではない。
オリオン株式会社
http://www.orionstar.co.jp/indexp.htm
ココアシガレット以外のヒット商品は、昭和四十八年開発の梅ミンツ、昭和五十三年開発のミニコーラ。
| 昭和・平成ノスタルヂア・秋田 | 22:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑
⇒ あお(城南中出身·神奈川県在住) (02/22)
⇒ ゲロッパ (02/21)
⇒ ミンツ (02/20)
⇒ 川端たぬき (01/31)
⇒ アニキ (01/31)
⇒ blog-entry-1032掲載の崎衆 (12/11)
⇒ around40 (12/09)
⇒ FMEN (11/16)
⇒ 梅 (11/16)
⇒ (10/21)