二〇世紀ひみつ基地

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士魂商才の人・木内トモ



文章は、木内百貨店社内報『雪だるま』(昭和二十三年) に掲載

終戦後の物質欠乏と道徳の低下がいちじるしき時代、木内百貨店社長・木内トモが若き社員たちへ送ったメッセージ。

企業の良心とか企業倫理という言葉が、もはや死語になったかのような現代にあって、トモの厳しくも温かき言の葉は時代を越えて心に響き身にしみ入る。

明治生まれの女傑・トモの座右の銘は「士魂商才」。それは「利より義を、私より公を重んずる武士の魂で、才知ある商売を行う」ということ。武士のスピリットと商才を兼ね備え、それを実践したトモにこそふさわしい言葉である。

「人生の若さの盛り」とあるが、トモの経営のひとつの特徴は若さを重視すること。年功序列が当然だった時代、二十歳そこそこの青年に、一部門の仕入れから販売員の管理まですべてを任せた。東京の商社に商談に出かけても、全国の同業者の中でも木内の仕入れ係はあまりにも若くて驚かれたという。

経験よりも若さと意欲を重視する、トモの常識を外れた経営は、着実に実をむすび、やがては県内の所得番付トップを飾るデパートに成長していくのだが、平成の不況下、中心街の空洞化も影響し、売り場面積を縮小しはじめ、現在は一階のみで細々と営業している。

秋田の中心商店街だった広小路の衰退と、木内デパートの現状を、木内トモはどんな思いで見守っておられるのだろうか。


| 昭和ノスタルヂア・秋田 | 13:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

うちの近所のお寺に、木内トモさんのお墓があります。
生前に建てられたものらしく、お名前が赤字ですよ。

| はな | 2005/12/24 13:13 | URL |

トモさんのお墓は三吉神社の参道にある、赤沼の本念寺でしたね。
道路沿いの三体のお地藏さんが印象的なお寺です。

| たふらんけ。 | 2005/12/24 16:25 | URL | ≫ EDIT

一連の記事を拝見して、あの当時の木内にあったホスピタリティーと気品に合点がゆきました。
今の秋田市は、木内の華やかさや広小路の賑わいだけでなく、何か遠くの世代から綿々と受け継がれてきたものが、随分と脱落してしまった町のように思えてしまいました。

| ミドリの戦車 | 2005/12/25 00:49 | URL |

戦車さん お久しぶり。

かつての木内には百貨店という名にふさわしい独特の雰囲気がありましたね。
まだ往年の輝きがあった消費税導入時、木内だけは「消費税は頂きません」と宣言したのも驚きでした。

| たふらんけ。 | 2005/12/26 00:02 | URL |

私の実家はそのお寺の近所

そして、私の母の名前は.....。
まっさかなーと思いつつ、はなさんのBlogを拝見。
当たり前のように別人でした。

このBlogは、正月の飾り花のことを検索していて知りました。どうしてもまたあの花を見たくなり、年末にちょこっと見に帰ります。

| shokubutugasuki | 2005/12/26 21:16 | URL | ≫ EDIT

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| - | 2006/05/20 19:04 | |















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