二〇世紀ひみつ基地

●土地の記憶●歴史●民俗●路上観察●広告●音楽●二〇世紀ノスタルジア・・・秋田市を中心に

2012年08月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年10月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

光と水のコラボレーション・エリアなかいち


2012.09 「エリアなかいち」より千秋公園中土橋を望む



秋田市中通一丁目「エリアなかいち」の、新県立美術館と、にぎわい交流館とのあいだの通路にて。

ガラス屋根に残った雨水が、太陽の光を受けて、金属製の梁(はり)と支柱に水滴模様を描く、光と水とガラスと金属による、雨上がり、つかの間のコラボレーション。





_________

関連記事

「エリアなかいち」二〇世紀ひみつ基地内検索

| 散歩写真・路上観察 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

秋田にヤツがやって来た・恐怖のツアトラ


2012.09.16 秋田ニューシティ跡駐車場


2012.09.16 公演前日

MYSTERY NIGHT TOUR 2012 稲川淳二の怪談ナイト ツアー・トラック

_________

関連リンク

怪談でお馴染み 稲川淳二公式サイト | 稲川淳二 OFFICIAL WEBSITE

| 散歩写真・路上観察 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

きかんしゃトーマスがやって来た・アゴラ広場







カワイイおねえさんがカワイイきかんしゃをうんてんします
トーマスのめだまがうごくよ

きかんしゃトーマスとなかまたち わくわくトレインツアー
2012年9月23日(日)〜24日(月)秋田駅西口大屋根下 アゴラ広場

_________

関連リンク

きかんしゃトーマスとなかまたち わくわくトレインツアー出発進行!!

| 散歩写真・路上観察 | 12:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

千秋公園でバグパイプに出逢う・心ふるわす音色

▼城址の杜にバグパイプ響く

最近、千秋公園や八橋運動公園でバグパイプを練習する外国人青年に遭遇することがある。

最初は今年(2012)5月、ツツジの咲き乱れる大手門堀ポケットパークにて。秋田でバグパイプの生演奏を聴くのは始めてのこと、条件が良ければ半径約2.5Kmに響きわたるという豊かな音に魅了された。


2012.05 大手門堀ポケットパーク

二度目は8月中旬、千秋公園・黒門跡にて。

黒門は久保田城の正門。脳研がある大手門通りから、今は埋立で縮小された黒門堀にかかる唐金橋を渡って黒門をくぐり、二の丸広場へ到る道筋は正式な登城ルートであった。


千秋公園・黒門跡

青年の正体は、北秋田市の外国語指導助手(ALT)として来日して約5年、現在は秋田市内の英会話スクールで働く米国人英語教師。バグパイプ歴20年を数えるベテラン・バグパイパーにして、剣道・居合道二段の日本通でもある。

楽器の正式名はグレート・ハイランド・バグパイプ。ヨーロッパからアジアまで広範囲に分布するバグパイプ(バック・パイプ)の仲間のなかでも、もっともポピュラーな、スコットランド・ハイランド地方の伝統楽器。

くわえたマウスピースからパイプを通して、脇にかかえたバックへ息を送り、満たした空気を押し出しながら音を出すため、息継ぎをしても音が途切れることがない。旋律を奏でるチャンター・パイプと、通奏低音を出しつづける三本のドローン・パイプで構成され、管楽器でありながら複数のパイプで和音を奏でることができる。

スコットランドでは兵士の士気をあげる目的や、野戦の号令として軍楽隊が演奏し、結婚式、葬儀など祭礼・儀式の場でもバグパイプが奏でられてきた。

バグパイプの楽曲といえば、スコットランドの非公式国家「Scotland the Brave」邦題「勇敢なるスコットランド」が有名。誰もが一度は耳にしたことがあるだろう、20世紀初頭の頃に作曲された行進曲である。


Scotland the Brave

スコットランドのバグパイプには「勇敢なるスコットランド」のようにバンド編成で演奏される派手目な楽曲のほかに、千秋公園のバグパイパーが演奏していたような、主にソロで演奏されるピーブロックという古典的ジャンルが存在する。

ピーブロックの名曲を二曲


Lament for Patrick Og MacCrimmon


Lament For Kinlochmoidart

タイトルに Lament(ラメント・嘆き悲しむ、哀悼する)とあるように、ピーブロックには愛する者の死を惜しむ鎮魂曲が最も多く、一曲の演奏時間は10分前後から20分以上。口承で伝えられてきたため元々は楽譜がなかった。

ピーブロックの特徴は、多くの曲ががゆったりとおだやかで、厳かにして瞑想的。途切れることのないドローン(通奏低音)の上にメロディーがかさなり、ベースラインのテーマに装飾音がからみ、哀愁をおびた音模様を紡いでゆく。


ドヴォルザークと唱歌とバグパイプと▼

バグパイプの古典曲・ピーブロックの旋律にノスタルジアを感じる。その郷愁感覚の理由を考察するために、もう一曲ピーブロックに耳を傾けていただきたい。これもまたラメント(哀悼曲)の傑作だ。


MacIntosh's Lament

ドヴォルザークの交響曲「新世界より」第2楽章に良く似た旋律が聞こえてくるが、ドヴォルザークはこのラメントにインスピレーションを得て、第2楽章を作曲したといわれている。MacIntosh's Lament が作られたのが1526年、「新世界より」が作曲されたのが1893年のことだ。

「新世界より」第2楽章は、日本では「遠き山に日は落ちて」(作詞・堀内敬三)、「家路」(作詞・野上彰)のタイトルで知られる唱歌であり、夕刻、子どもらを家路に急がせるため、スピーカーから流すチャイムとしても使われる、おなじみの旋律。

また、「蛍の光」「庭の千草」「故郷の空」などの唱歌は、明治政府が音楽教育のために導入したスコットランド民謡が原曲で、日本人の心に深く浸透している。同じスコットランドの古典曲・ピーブロックの旋律が郷愁を呼び覚ますのも、ごく自然なことなのだ。


▼雅楽とバグパイプ・通奏音の魔力▼

バグパイプの響きは雅楽の音色にも似て、なかでも笙(しょう)とバグパイプには共通点が多い。


太食調調子(たいしきちょう)・笙独奏・宮田まゆみ

バグパイプと笙(しょう)は、ともに「パイプ・オルガンの祖先」と言える多管楽器。奏でる和音は主に完全4度、完全5度を使う。笙(しょう)はハーモニカのように吹いても吸っても音が出せるために、バグパイプのドローン(通奏低音)と同様に途切れることなく演奏することが可能、等々。

東アジア、東南アジア・アフリカの一部など、笙(しょう)の分布地域は竹の産地。対するバグパイプの分布地域は放牧・牧畜が盛んな地域と重なり、竹からは笙(しょう)が、動物の皮からはバグパイプのバック(袋)がつくられた。

「天から差し込む光」に形容される笙(しょう)の、重層的な通奏高音のゆらぎに耳を澄まし、身をゆだねていると心がやすらぎ、やがて対象音と自分との境界が曖昧になり、一種のトランス状態に導かれ、恍惚となることがあるのは、バクパイプのドローン(通奏低音)にも共通する感覚だ。民俗楽器が奏でる通奏音には「呪術的」とでもいおうか、人を惹きつけて止まない魔力がある。

子どもの頃、昼12時にサイレンが鳴っていた。消防署や距離の異なる複数の工場から響きわたるサイレンが、かさなりゆらぎながら空に吸い込まれるように消えてゆく。その音はバクパイプのドローン(通奏低音)にも似て、とても心地よかったことを思いだす。


2012.09 八橋運動公園第2球技場

始めて耳にするであろうバグパイプの音に圧倒され、呆然と立ち尽くすサッカー少年が居た。

_________

関連リンク

グレート・ハイランド・バグパイプ - Wikipedia
バグパイプ - Wikipedia

hayatoの響音窟 - 楽器の風景 - バグパイプ
バグパイプの仲間・笙の仲間

| 読む・観る・聴く | 08:00 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

コスモスの小径・残暑厳しき敬老の日

五日間連続の真夏日にフェーン現象がかさなった、2012年9月17日、敬老の日。秋田市の最高気温34.8℃。






草生津川コスモスロード

八橋・草生津川沿いのコスモスは、暑さに強く開花が早いキバナコスモスがいまだに全盛。例年ならば見頃を迎える、桃色と白色のコスモス(オオハルシャギク)は、残暑の影響で生育がおもわしくない。








| 散歩写真・路上観察 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

2012春夏・落書きコレクション in 秋田・犯罪証明

路上観察の一環として、街角の「落書き」を収集しているのだが、今年の春先から市街地における、ほぼ同一の特徴を持つ落書きが目に見えて増加している。先日、その話題がニュースにも取りあげられていた。
地下道などで落書き相次ぐ 秋田市、県警に被害届

 秋田市内の地下道などで、スプレーで書いたとみられる落書きが相次いでいる。市は今年5月以降、少なくとも4カ所で被害を確認。器物損壊の疑いで県警に被害届を提出している。だが、1度消した後、再び落書きされた場所もあり、対策に頭を痛めている。
 市道路維持課によると、落書きが確認されたのは明田地下道、外旭川の水口地下道、秋田中央インターチェンジ近くの下北手の市道側壁と、千秋久保田町の市道にある融雪装置格納ボックス(3基)の4カ所。今年5〜8月に地域住民らから通報があった。
 いずれもスプレーによる落書きとみられ、小文字のアルファベットで「euk」と書かれていた。下北手の市道の側壁には、アニメのキャラクターのような絵も描かれていた。
(2012/09/05 18:59 更新)
地下道などで落書き相次ぐ 秋田市、県警に被害届|さきがけonTheWeb

秋田市内で相次ぐ落書き被害 | NNNニュース

秋田市内で落書きの被害が相次いでいて、秋田市では、器物損壊の疑いで警察に被害届けを出しています。
秋田市の道路維持課によりますと、市民からの通報などで把握しているだけでも、5月に明田地下道で2回、8月のお盆過ぎには千秋久保田町、下北手、外旭川の各地区で落書きが見つかりました。市では、消したり、塗りつぶしたりして対応していますが、再び、落書きされる場所もありました。落書きには共通の表記があり、同一の人物かグループが書いたものと見られています。市内では、このほかにも落書きが確認されています。秋田市では、確認した5件全てを、器物損壊の疑いがあるとして、警察に被害届けを出しています。
[ 9/5 11:51 秋田放送]
NNNニュース/秋田
今年の春以降、秋田市内中心地で収集した物件から、抜粋してここに掲載する。


2012.04 中通一丁目


2012.05 大町五丁目


2012.05 大町五丁目


2012.06 中通二丁目


2012.08 東通仲町


2012.08 千秋久保田町


2012.08 中通四丁目


2012.09 中通三丁目


2012.09 中通三丁目


2012.09 中通四丁目


2012.09 中通二丁目


2012.09 中通五丁目


2012.09 中通五丁目


2012.09 千秋久保田町


2012.09 中通二丁目

街をカンバスと勘違いしている書き手は、米国発祥のグラフィティやタギングを気取っているのだろうが、やっていることといえば、往年の暴走族やヤンキーたちが「○○参上」「夜露死苦」(よろしく)などと、端から見れば小っ恥ずかしいコトバを書き散らす迷惑行為と何も変わらない。おまけに「器物損壊罪」で捕まれば、三年以下の懲役または三〇万円以下の罰金が待ち構えている。

_________

関連リンク

ストリートアート - Wikipedia
タギング - Wikipedia

| 散歩写真・路上観察 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

占い屋の看板、指を詰める


2011.09 負傷前(中通四丁目)


2012.09 負傷後

その変わり果てた姿を見て、今年4月の爆弾低気圧襲来のときに倒れて負傷したのかと思ったが、週に一度は通っている道なのに気がつかなかったということは、最近の故意による負傷なのか。はたして占い師は、自身の店の看板に降りかかる災難を予知できたのだろうか。


| 散歩写真・路上観察 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

昭和レトロに逢いに行く・エリアなかいち界隈散歩

雲ひとつなく晴れあがった土曜日、「エリアなかいち」でのイベントをのぞきながら、千秋公園界隈に遅い朝の散歩。

バックトゥザセンター「ファイナルイベント」~昔懐かしい!がなかいちに集結!~
2012年09月08日(土)
場所・エリアなかいち にぎわい広場・にぎわい交流館・千秋公園穴門堀
主催・秋田商工会議所 ABS秋田放送 秋田まちづくり株式会社

イベント内容チラシ(PDF書類直リン)↓
H24.9.8 「バック トゥ ザ センター!」 ~昔懐かしい!がなかいちに集結!~





貸しボー屋を兼ねていた、秋田水族館(押切商店)のボート乗り場跡に近い、穴門堀ポケットパーク(木内向かいに2012年春オープン)を乗り場に、一日限りの貸ボート復活。一人100円。

関連記事
二〇世紀ひみつ基地 お堀から消えた貸ボート
二〇世紀ひみつ基地 28年ぶりに貸ボートが復活・千秋公園


穴門堀、本日のアオコ発生状況




ポニー馬車・横手市大森町「ポニーランド仁真園」より参加

関連リンク
ポニーランド仁真園






ダイハツ・ミゼットDK型「西仙オールドカークラブ」出品





昭和32年(1957)発売の商用三輪自動車「ミゼット」シリーズ初期型。

乗車定員1名、250ccエンジン、バーハンドル、ドア無し。運転席と荷台には下記画像のように幌が張られていた。キャッチフレーズは「街のヘリコプター」。後継機は丸ハンドル、二人乗りとなり、ドアと屋根が完備する。




ダイハツ「ミゼット」生コマーシャル

ダイハツ工業が一社提供していた、ABC放送のコメディドラマ「やりくりアパート」内での生コマーシャル。商品名を連呼するのは、ドラマ主役の大村崑と佐々十郎。


駄菓子屋コーナー・展示品はNPO法人「油谷これくしょん」提供(以下同様)

アイスクリーム用魔法瓶とパチンコ式ゲーム機。

関連記事
二〇世紀ひみつ基地 アイスクリーム魔法瓶のある風景


パチンコ式ゲーム機(京極製)







ごく最近の製品の中に戦前のパッケージがまざるなど統一感に欠けた展示。








貼りまぜ屏風・NPO法人「油谷これくしょん」提供

秋田市内の商店の包装紙・チラシ・ラベルなどの複製を貼りまぜた屏風から、百貨店(デパート)時代の「木内」包装紙をピックアップ。



クリスマスシーズンに使われた包装紙。こんな包装紙に包まれたクリスマスプレゼントを、当時の子どもたちは、胸をときめかせながら開封したのだろう。木内で買ったクリスマスプレゼントを貰える子どもなんて、そんなに多くはなかった。



左手になじみ深い現役の包装紙。その右手も木内のクリスマスバージョンで、雪を白抜きにしたデザインがオシャレ。クリスマスシーズンは毎年違うデザインで造っていたのだと思う。



そうそう、木内にはこんな包装紙もあった。現役のペイズリーっぽい包装紙からリニューアルしたものの、不評で元に戻したものか、用途によって使い分けたものか不明だが、いずれの包装紙も昭和の百貨店的デザインが秀逸。

11月のバーゲンセール「誓文払い」のチラシは、建物のイラストと「駅前店」の記述からみて、昭和20年代後期の物件だろう。
せいもん ばらい【誓文払い】
近世、陰暦10月20日に京都で商人・遊女などが四条京極の官者殿(冠者殿)に参詣し、日ごろ商売上の駆引きに嘘をついた罪を祓い、神罰の放免を請う行事。今でもこの日の前後、京阪の商店は特に安値の売出しをする。
広辞苑 第六版 (C)2008  株式会社岩波書店

関連記事
「木内」二〇世紀ひみつ基地内検索

「油谷これくしょん」について

「油谷これくしょん」とは、湯沢市秋ノ宮の油谷満夫氏が10代後半から約50年間にわたって収集した、本人でさえ全体を把握できないほど膨大な、日本屈指の個人コレクション。

収集範囲は古文書、民具、家電、生活雑貨、紙モノ(印刷物)、看板、玩具、駄菓子屋商品など、希少価値の高いモノからガラクタまで、きわめて広範囲にわたる。

観賞のための美術品というよりは、庶民の生活と共にあって、その多くが廃棄されたモノたち。明治・大正・昭和とつづく近代秋田の庶民生活史を語る上での貴重な資料となり得るモノが多くを占める。

コレクションの一部、約50万点を同氏が経営する「秋乃宮博物館」で展示していたが、諸事情により2010年11月閉館。

2012年、秋田市に関連するコレクションを中心に、約20万点を秋田市に寄贈することを申し入れ受諾される。

NPO法人「油谷これくしょん」を立ち上げ、市内の廃校になった学校にコレクションを搬入、整理分類にあたるというが、なにしろ膨大な点数だけに、作業が終了するまでには相当な期間が必要と思われ、分類後の展示場所など、具体的な活用方法もまだ決まっていない。


ババヘラのいる風景・秋田県民会館前






弥高神社・リムジン送迎車






中土橋よりエリアなかいち

「エリアなかいち」中央通り側の住宅棟も竣工間近。





_________

関連記事

「エリアなかいち」二〇世紀ひみつ基地内検索

| 昭和ノスタルヂア・秋田 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

三角形と水庭のある美術館・新秋田県立美術館

新「秋田県立美術館」(平野政吉コレクション) 秋田市中通一丁目(日赤・婦人会館跡地)再開発地区「エリアなかいち」内 設計・安藤忠雄 地上3階、地下1階、鉄筋コンクリート造り、延べ床面積3739平方メートル 2012年7月21日、暫定オープン

建材から放散し美術品に影響を与える化学物質の濃度が落ちつく、2013年秋、正式オープン予定。

大壁画「秋田の行事」の他、主な収蔵品を描いた藤田嗣治の名を美術館の通称に入れるべく、交渉を重ねたものの、藤田側の了承を得ることができずに断念。平野政吉(パトロン)と藤田嗣治のあいだに生じた確執からはじまったわだかまりが、いまだに尾を引いていることが明らかとなった。


三角形吹き抜けのエントランスホールの天井に穿たれた、自然光とLED電球を光源ととする照明装置が、安藤建築の特徴であるコンクリート打ち放しの空間に光と影を演出。

旧県立美術館の三角屋根に対応して、俯瞰すると建物自体が三角形。内部にも至る所に三角形がモチーフとして使われている。

コンクリート打ち放しの三角形空間に、ゆるやかなカーブを描く螺旋階段。三角形と壁面および階段の直角パターンが一定のリズムを刻み、螺旋階段の曲線が旋律を奏でる。演奏者は螺旋を昇降する通行人。

無機質でモノクロームなコンクリート空間を通過して、二階のミュージアムラウンジに入ると、大きく開かれた窓から目に飛びこんでくる水と緑のパノラマに息を呑む。


▲画像クリックで拡大

水が張られた水庭越しに、広場と広小路を隔てた千秋公園を望む。


水庭とお堀の連続性

人工物と自然との間(あわい)を結ぶ媒介装置としての水庭の、鏡のように景観を映しながら静かに波打つ水面は、天候と時の流れによって、その表情を変える。

広小路が中心商店街であった時代、新県立美術館前の広場付近に存在した「セントラルデパート」や「長崎屋」(パレットビル)の上階にあったレストラン、「イワマ靴店」三階の喫茶店などから、千秋公園を眺望した遠い日の記憶が一瞬脳裏に浮かんだ。

 

やがて旧館より移される藤田嗣治の作品は自分の好みに合わず、「秋田の行事」も一度見たらもう結構だが、建造物としての「新県立美術館」には、何度も足を運びたくなるような深い魅力を感じた。

オーソドックスな方形構造物にくらべて、三角形をモチーフにした「新県立図書館」のような変形構造物は、随所にデットスペース、つまり利用価値のない無駄な空間を生み、それだけ全体の展示スペースが狭まる。

しかし、建築物を面白くしているのは他ならぬ、その「無駄」であり「遊び」。それらの要素を取りさったならば、凡庸でつまらない建物になってしまう。


旧県立美術館を望む

やはり、旧県立美術館は、新美術館に移行後も残すべき建造物だ。

安藤氏の選定により配置された、イタリアのインテリアブランド Cassina(カッシーナ)製ソファー。


竿燈妙技会の日

▲大壁画「秋田の行事」を旧美術館から搬送するための窓。搬送後はふさがれる。


大きな地図で見る 

| 散歩写真・路上観察 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「いらっしゃい」へ、いらっしゃいませ


2012.06

秋田市大町5丁目(四丁目小路) 閉店・消失物件

| 散歩写真・路上観察 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |