県立秋田図書館・広小路

昭和初め頃の絵葉書より
秋田市広小路に面した東根小屋町に昭和三十六年まであった県立図書館、正式名称「大正天皇御即位記念図書館」。平野美術館前の土手から堀越しに撮影している。
大正四年十月着工、同七年十月落成。総建坪三百五坪、中央にマンサード屋根を載せたルネッサンス式の本館は木造二階建、腰回りに仁別産花崗岩、外壁は人造石塗。耐火性を重視した書庫は、鉄筋入煉瓦造三階建、モルタル塗の外壁。

大正期の絵葉書より

図書館前の道端に明治期に設置された水道の共用栓がある
特色は普通閲覧室のほかに児童閲覧室と婦人閲覧室を別個に設けたことで、講堂は公演会や講習会に利用され、陳列室では各種展覧会が開催された。
昭和三十四年、皇太子御成婚の当日、NHKが図書館前に街頭テレビを設置している。

現在の同地点
図書館の敷地は、日本生命秋田ビルおよび、旧セントラルデパート(現・駐車場)のあたり。
図書館が建てられる前、ここには弥高神社があった。

弥高神社 右手に広小路
この社殿は、明治四十年、八幡神社が千秋公園本丸の秋田神社に合併されたあと、建物だけが残っていたもの。
平田篤胤を祀る弥高神社の歴史は、明治十四年、八橋の日吉八幡神社境内に小社・平田神社が創建されたことに始まる。明治四十二年、秋田県教育会が主催となり、広小路にあった八幡神社の旧社殿(上の写真)に遷し、佐藤信淵を合祀して弥高神社を創設。大正五年、千秋公園二の丸の現在地に再び遷され今に至る。
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県立図書館の変遷
明治十二年、西根小屋町に秋田公立書籍館が創立される、これが県立図書館の前身。
明治三十二年、千秋公園の現・佐竹資料館(旧市立美術館)の場所に県立秋田図書館設置。
大正七年、東根小屋町に新館落成。
昭和三十六年、千秋明徳町に新館落成(県民会館に併設、現在は生涯学習センター)。
平成五年、山王に新館落成。名称を「秋田県立図書館」に改める。
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