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二〇世紀ひみつ基地

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盂蘭盆会の風物詩


盆提灯のある店・馬口労町草市にて

線香にロウソク、のし袋に蚊取り線香などを置いている店だが、雑貨店というわけでもない、草市の日にだけ目にとまる不思議な店。

右手の盆提灯の正式名称は「岐阜提灯」。極薄で丈夫な美濃紙を貼り、繊細な筆先で秋の草花などを描く。

手の込んだ手書きのものは結構な値段がするが、昔は非常に高価な贅沢品で、庶民が手にできるものではなかった。その当時は盆の時期だけではなく、日常の装飾照明器具として使われていた。

幕末から明治期には海外にも多く輸出され、オリエンタルなインテリアとして好評を博した。

左に並ぶ盆提灯は「変形すだれ提灯」というのだそうだ。


お地蔵さんの供え物

それぞれの家で少しずつお供えした赤飯の、それぞれの色の違いの面白さ。

茶飯のような薄い色から、濃い紫のものまで様々だが、やはり秋田産「てんこ小豆」(黒ささげ)を使った濃い紫の赤飯でなければ、なにか物足りない。

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関連リンク

岐阜提灯協同組合

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赤ずし・夏の郷土料理

| 祭り・民俗・歳時記 | 21:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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赤ずし・夏の郷土料理



「赤ずし」、別名「盆ずし」「けいとまま」「赤まんま」「赤もの」など。「けいと」は、この時期に咲く「鶏頭」の紅い花からのネーミングか?

県北から横手地方の山間部に伝承されている郷土料理で、自分が子どものころは食べたことがなかった。

炊いたもち米を桶に薄く敷き、その上に胡瓜または白瓜の古漬、塩もみした赤紫蘇を加え、笹の葉をかぶせて漬け込む。数日から一週間ほどで、ほどよく発酵し食べごろになる。

梅酢に漬けた赤紫蘇を混ぜる場合もあり、この方法ならば、漬けてすぐに食べることができる。

精霊棚や墓に蓮の葉にのせて供え、客にもふるまう。ときに砂糖や醤油をかけて食べ、酒の肴にもなり、味の濃いものは御飯の上にのせて茶漬けにする場合もあるという。

さっぱりとした味わいは、食欲の落ちる真夏にはかかせないものだった。

写真の「赤ずし」は、馬口労町の草市に出店している家から購入したもの。定番の赤紫蘇、胡瓜の古漬のほかに、ミョウガ、菊花、粒のままのブドウ(これが以外にマッチしている)が入り、ほんのりとした酸味と苦味が上品で、口当たりのさっぱりとした珍味である。

ブドウといえば、秋田には山ブドウともち米で漬ける「ブドウずし」がある。山ブドウの代わりにコハゼ(ナツハゼ)を用いる「コハゼずし」も同様なもので、「赤ずし」とともに植物だけでつくる珍しい発酵食品である。

秋田に近い津軽の西北部には、「赤ずし」に似た「すしこ」という料理があるが、こちらは秋の稲刈り時に体力をつけるための料理という。

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草市・馬口労町(2005)

関連リンク

赤もの漬けレシピ(あきたファン・ドッと・コム)
まま(赤)漬けレシピ(秋田地域振興局農林部)
コハゼが加えられている
まま(赤)漬けレシピ(JAあきた湖東)
ミョウガにブドウと菊が入っており、今回の写真のものとほぼ同じ

すしこ 01(あおもり食の文化伝承財レシピ)
すしこ 02(あおもり食の文化伝承財レシピ)



| 食材・食文化 | 22:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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盂蘭盆会の色彩


精霊の供物

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蓮花

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施餓鬼棚(セガキダナ)

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大反魂草(オオハンゴンソウ)

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七夕と御盆


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ハロウィンと七夕・御盆

キリスト教徒でも無い者が、キリスト降誕のクリスマスを祝い、聖人バレンタインの祝日・セントバレンタインデーは、チョコレートメーカーのキャンペーンに利用され、変質して日本に定着した。最近ではハロウィンなどというものが幅を利かせている。日本人はなんて無節操な人種なのだろうか。



ハロウィンは古代ケルト民族の収穫祭が起源で、アメリカへはアイルランド移民によってもちこまれ、キリスト教の行事と習合したという。どうりで一神教のキリスト教らしからぬ、魔女や精霊が闊歩する愉快な祭りなわけだ。

古代ケルト暦では十月三十一日が一年の終わりの日。その夜は収穫感謝祭が行われ、また、死者の霊が親族を訪れる日でもあった。ドルイド教の祭司たちは、かがり火を焚き、作物と動物を神に捧げた。翌十一月一日、新年の朝、祭司は各家庭にかがり火の燃えさしを与える。この火を家に持ち帰り、カマドの付け火とした。かがり火は死者の霊を導き、作物を荒らす悪霊を払う聖なる火であった。

これらの一連の行事は、日本での七夕(ミソギ・収穫祭)から、御盆の迎え火までの流れと良く似ている。作物を荒らす悪霊を払う、かがり火は、あたかも稲の害虫を追い払う「虫送り」の松明であるかのようだ。

京都の八坂神社に「おけら参り」という聖なる火に関する古来の風習がある。
大晦日の夜、八坂神社に参詣し、火縄に招福除災の「おけら火」を頂いて、消えないようにクルクル 回しながら持ち帰り、神仏の御灯明とし、新年にはカマドの付け火として利用する。この火で焚いたお雑煮には無病息災の御利益があると伝えられている。神聖なる火を新年にカマドの付け火とするのは、古代ケルトの習俗と全く同じ。

古代ケルト民族と日本民族は、アニミズム(精霊・多紳=八百万の神)信仰という共通基盤を持つため、共通項も多いのだろうか。



「ロウソク貰い」と「Trick or treat」

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ハロウィンで子供たちが「Trick or treat!(なんかくれなきゃいたずらするぞ)」と、家々に押しかけておねだりすることの由来は、祭りに使う食料を貰い歩いたさまを真似たものといわれるが、これと似たものが日本にもある。

北海道全域にみられる「七夕のロウソクもらい」は、八月七日(月遅れの七夕)の夜、子供たちがグループで近所の家々を訪ね、ロウソクや小銭、お菓子を貰い歩く。そのときの、はやし歌は様々だが、内陸部の多くでは

ロウソク 出せ 出せよー
出さないと カッチャク(引っ掻く)ゾー
おまけに クイツクゾー

と、ハロウィンよりもさらに過激で乱暴な言葉を使う。この日ばかりは子供たちも無礼講なのだ。

東北や北陸にもみられるロウソクやお菓子などを貰い歩く風習は、元々は七夕の眠り流し行事の灯籠や提灯に大量に使う、かつては高価だったロウソクを貰い集めたことが起源という。

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